洒水の滝(しゃすいのたき)とは、神奈川県山北町にある酒匂川の支流、滝沢川から流れ落ちる滝である。その滝は「日本の滝百選」、水は「全国名水百選」に選ばれている。また、「洒水」とは水を注ぐことや密教で身体や壇上を香水(こうずい)でそそぎ浄めること、またはその香水を意味する。実際の滝の姿は三段からなり、落差は一の滝が69 m、二ノ滝は16 m、三の滝は29 mであり、実際に見ると圧倒される大きさである。古くから相模国第一の滝とされ、「新編相模国風土記稿」には「邪水の滝」と記されている。鎌倉時代の名僧文覚上人が百日間も滝に打たれる荒行を積んだ地としても知られており、付近には文覚上人が安置したといわれる滝不動尊(不動明王「穴不動」)がある。毎年、7月第4日曜日には「洒水の滝祭り」において太鼓の競演、滝不動尊境内での火祭りが行われ、地元の人々から親しまれている。このブログを読んでくれたあなたも洒水の滝を一度訪れてはいかがだろう。
(山際七莉)